マグネシウム合金は、マグネシウム(Mg)を主成分とし、アルミニウム、亜鉛、マンガン、シリコン、レアアース元素などを添加して作られる軽量金属合金です。非常に軽く、高い比強度を持つため、航空宇宙、自動車、電子機器などの分野で注目されています。
✅ 特徴
特性 | 内容 |
---|---|
軽量 | 密度は約1.74 g/cm³で、アルミニウムの約2/3、鉄の約1/4と非常に軽い。 |
高い比強度 | 軽さの割に強度が高いため、構造材料として有用。 |
良好な加工性 | 鋳造性、切削性に優れ、複雑な形状の部品も容易に成形できる。 |
振動吸収性 | 機械部品の防振素材としても活躍。 |
リサイクル性 | 再利用がしやすく、環境負荷が比較的低い。 |
❗ 欠点・課題
課題 | 内容 |
---|---|
耐食性が低い | 特に塩水や湿気に弱く、腐食しやすい。表面処理や合金設計で対策が必要。 |
引火性 | 粉末状や高温環境下では燃焼する可能性があり、取り扱いに注意が必要。 |
高コスト | 加工・合金成分のコストが高いため、安価な材料には置き換えにくい場合がある。 |
🔧 主な用途
-
自動車部品(ステアリングホイール、ギアハウジングなど)
-
航空機部品(構造材、内部構造)
-
ノートPC、スマホ筐体(軽量化・放熱性のため)
-
スポーツ用品(自転車、ゴルフクラブなど)
🔬 主な種類(合金系統)
系統 | 添加元素 | 特徴 |
---|---|---|
Mg-Al系 | アルミニウム | 一般的で、鋳造性や耐食性が比較的良好。 |
Mg-Zn系 | 亜鉛、ジルコニウム | 強度が高く、塑性加工向き。 |
Mg-RE系 | レアアース元素 | 高温強度・耐食性に優れ、航空宇宙向け。 |
<トップページ> |