半導体露光装置

半導体露光装置、半導体チップ(ICやLSIなど)を製造する際に使用される、極めて重要な装置です。英語では semiconductor lithography system や photolithography equipment と呼ばれます。


🔷 半導体露光装置とは?

半導体製造では、シリコンウェハー上に回路パターンを転写する工程があります。これを「露光(ろこう)」と呼び、その工程を行う装置が「露光装置」です。フォトマスクに描かれた微細な回路パターンを、光を使ってレジスト(感光材)を塗布したウェハー上に写し取ります。


🔷 露光装置の主なタイプ

種類 説明
ステッパー(Stepper) ウェハーをステップごとに動かしながら順に露光。
スキャナー(Scanner) マスクとウェハーを同時にスキャンして露光。より高精度。
EUV露光装置 極端紫外線(13.5nm波長)を使用。最先端の微細加工技術。

🔷 主要な露光装置メーカー

企業名 特徴
ASML オランダ 世界唯一のEUV露光装置メーカー。ほぼ独占状態。
Nikon(ニコン) 日本 DUV(深紫外線)露光装置で実績あり。
Canon(キヤノン) 日本 中古・成熟プロセス向けに強み。

🔷 露光装置が重要な理由

  • 回路の微細化が進むほど、露光装置の精度・性能が重要になる。

  • 高性能スマートフォンやAIチップなど、先端半導体はEUV露光が不可欠。

  • 製造ラインの中でも最も高価な装置の一つ(1台数百億円)。

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