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バイオミメティクス05 アマツバメ編

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飛行機ってかっこいいですよね。
中でも戦闘機のかっこよさはほれぼれします。
今回はそんな戦闘機と鳥の関係について少しお話しします。

飛行条件に応じて翼の形を変えることをモーフィング翼といいます。
これまでの歴史の中で軍用機でこの機構を持つ戦闘機はいくつも生まれてきました。
史上初めての可変翼機はF-111で高速飛行時に主翼が後退します。
たぶん恐らく一番有名なのはF-14戦闘機通称トムキャットでしょうか。
主翼の後退角と共に翼面や翼面積なんかもコンピューターで自動制御します。
最近はステルス性能への影響や代行技術によって下火ですが、特殊な状況を想定する戦闘機の分野もあります。
鳥は当然ながら飛び立つとき、のんびり飛ぶとき、上昇・下降、旋回などなど様々な状況蚊において翼を巧みに制御します。
第一回でお話しした通り、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめとする空に夢見た人達も、しして現代の研究者も空を優雅に舞う鳥を見るのです。
鳥類最速の鳥はハヤブサであることは知られていますが、アマツバメもまたかなりの高速で空を飛びます。
水平飛行はハヤブサよりも速いとか。
さらに滑空や急旋回、宙返りにきりもみ回転など戦闘機でいう戦闘行動のエキスパートなのです。
アマツバメは翼の形を自由自在に制御して飛行します。
低空での滑空や旋回時には翼を横に広げ、高速滑空や高速旋回時には翼を後ろに曲げます。
このような単純にも思える翼の調整をしっかりとすることで飛行速度を変化させたり、旋回率を高めているのです。

バイオミメティクス04 シャコから軍用品!?

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今までのバイオミメティクスシリーズは生活の役に立つ者ばかりでしたが、今回紹介するのはちょっと怖い軍用品にも応用されているかもしれない技術です。
皆さんはシャコってご存知ですか。
我々日本人はおそらく寿司ネタで出てくるエビのようなものという認識なのではないでしょうか。
味もエビのようでエビでない絶妙なおいしさです。
このシャコ、見た目もエビと近くて外骨格の殻を身にまとう甲殻類の仲間です。
エビやカニの親戚というわけです。
しかしシャコはエビやカニのようにハサミをもっていません。
代わり捕脚という鎌を持っています。
この捕脚がかなりの曲者で振り上げた鎌をぱちんと折りたたむ速度は時速80kmをこえ、威力はシャコの体重の1000倍以上になるといわれています。
人間に置き換えれば1トンものパンチ力にもなるというのだからいかにすごいかがわかります。
シャコはこのパンチで2枚貝やカニの殻を割るのです。
しかし殻は割れてもシャコの鎌は無傷です。シャコのこぶしはまさに鉄拳なのです。
カリフォルニア大学のチームがシャコの拳の謎を解き明かしました。
1つは、こぶしの表面が人間の歯や骨を作っているハイドロキシアパタイトという物質の層でできていることです。これが他の脚よりも5倍もの厚さを持っていました。
さらに2つ目はハイドロキシアパタイトの層の下に、平行に並んだキチン層がありました。キチン層は普通に甲殻類に見られますが、シャコの場合らせん状に回転しながら積み重なっていて、それがひび割れを防止していました。

この研究チームは米空軍の研究部門から資金援助を受けてシャコの構造をまねた硬くて軽い防具の研究を始めました。
残念ながらそれは現段階では未公開ですが、このチームはヘルメットや飛行機の素材などにも民間にも広めたいと考えているそうです。

洗濯バサミ プラスチックの耐候性

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洗濯バサミというと一般的にポリプロピレンでできたものです。
長期間洗濯バサミを屋外で使っていると、使おうとしたらバラバラに割れてしまうことがあります。
プラスチックのポリプロピレンが長期間屋外の熱、光、雨、風で劣化してしまったためです。
特に紫外線によってポリプロピレンは劣化してしまいます。
紫外線によってポリプロピレンの炭素の二重結合が活性化して酸化することによって切れてしまうからです。
ポリプロピレンは一旦酸化が始まると紫外線によって炭素の高分子の結合がバラバラに切れていきます。
これがポリプロピレンの劣化のメカニズムです。
プラスチックを屋外で使用したときの耐久性を耐候性といいます。

ポリプロピレンについて
「ポリプロピレンはプロピレンを重合させた熱可塑性樹脂です。合成樹脂のなかの一種です。
熱可塑性樹脂はガラス転移温度または融点まで加熱すると軟らかくなり目的の形に成形できる樹脂です。
製造には加温して軟化したところで金型に押し込んで冷却して固化し、最終製品にする射出成形加工が広く用いられています。
汎用プラスチックなどとも呼ばれています。
重合されたまま何も添加されていないポリプロピレンは空気中の酸素によっても酸化されやすい特徴があります。」(wikipediaより引用)
ですから化学的に添加物を加えて耐候性を上げる方法も見出されています。

しかしプラスチックは廃棄されるとすると環境に残る物質なので添加物を加えればさらにそれがそのまま環境に残ってしまいます。
ですから添加物に対して消極的な見方も多くあります。
こうした実情からプラスチックのリサイクルが見直されて理解されてきています。
添加物を加えたりするよりもバラバラになったポリプロピレンの洗濯バサミはプラスチックゴミに出してすぐ新しいモノに素直に買い換えるほうが賢いという見方もされています。
私としてはプラスチック資源の分別や回収、そしてリサイクルの環境がひろく普及していくのが良いのではと考えています。

4Kテレビ テレビ画像の技術進化について

4Kテレビ

2011年にテレビはアナログ放送が終了しました。
そして地上デジタル放送が開始され、地上デジタル放送にテレビは移行しました。
地上デジタルTV(HDTV)への画像性能の放送の全面移行には多くの費用がかかりました。
テレビの開発は4K2K、有機ELディスプレイなどどんどん技術が進化しています。
私も先日家電店でみた4Kテレビや特にLGの有機ELディスプレイには画像の質の良さに改めて衝撃を受けました。

そもそも4Kとは
家電店に行くと「4K」と大きく宣伝されているテレビを目にします。
4KテレビでいうKとは1000を表す単位です。ですので横約4000万画素のことを意味しています。
4Kテレビとは正確に言うと「4K2K」といい、横約4000万画素、縦約2000万画素のテレビです。
厳密にいうと実際は横3840万画素、縦2160万画素のテレビのことのようです。

テレビ放送について
「テレビ会社では地上デジタル放送(HDTV)への移行だけでも費用がかかっており、4K対応放送には今のところ消極的です。
最近の2015年時点では国内の地上デジタル放送やブルーレイでは2K放送以下の解像度がほとんどです。
インターネットなどオンライン放送ではYouTubeが2010年7月から4K(4096万画素×2304万画素)に対応しました。
YouTubeは現在ではUHD(3840×2160)等で表示されるようになっています。
他には2014年6月から2016年3月31日までスカパーで4K試験放送channnel 4Kが放送されていました。
2016年8月にBS放送で4K試験放送が開始される予定です。
さらに2018年にはBS放送と110度CS左旋で4K実用放送が開始予定です。」
(wikipediaより引用)

フルハイビジョンとの比較
フルハイビジョンとは2Kの画素数の画像で横1920、縦1080万画素の画素数です。
ですから4K2Kはフルハイビジョンの約4倍の画素数の性能ということになります。

使い捨てカイロについて

使い捨てカイロについて

フランスのパリに美術鑑賞めぐりで旅行をしたことがあります。泊まったパリのホテルのカウンターのホテルマンと簡単な英語で話していました。最終日でチェックアウトする時に話しをしていたら「ホッケイロ」「ホッケイロ」と笑顔で言われて最初はわけがわからなかったのですが、「ホッケイロ?」と何度も唱えているうちに「あ、ホッカイロね」とやっと理解して大笑いになり、帰り際にスーツケースから日本からもってきた使い捨てのロッテの貼るホッカイロ(「ホカロン」です)をそのホテルマンにプレゼントして帰った思い出があります。そのホカロンは旅の前に一人暮らしの部屋の近くのコンビニで購入しました。その人は日本のホッカイロに感銘を受けていたようでした。プレゼントにとても喜んでいました。季節は3月の上旬のことでした。印象深い旅の別れ際です。
そんな使い捨てカイロについて調べてみます。

一般的な使い捨てカイロについて
原材料
鉄粉、水、木粉、活性炭、バーミキュライト、塩類です。

ロッテの「ホカロン」について
原材料
鉄粉、水、活性炭、塩類、バーミキュライト、吸水性樹脂、木粉です。

成分と仕組み
鉄粉の酸化による熱を利用したカイロです。不織布や紙の袋に空気中で酸化して発熱する鉄粉を入れたものです。
他の成分としては触媒として鉄の酸化を速くする食塩、それを保持する高分子吸水剤、酸素を取り込むための活性炭、鉄の錆びを促進する水、水を保水するためのバーミキュライトが入っています。仕組みの基本としては酸素と鉄が化学反応して酸化鉄になる時の発熱を利用したものです。成分の中にたんに水とありますが水のままいれてしまうとベタベタになるので吸水性樹脂やバーミキュライトに水を吸収させておきます。

気になる捨て方
各自治体によって捨て方が違ったりしますのでゴミの分別について役所で調べる必要があります。
「使用終了後」の状態にして燃えるゴミで出すのが一般的な捨て方のようです。
不燃ゴミとして分別する自治体もあります。

貼るホッカイロと貼らないホッカイロとあって熱効果の持続時間が若干異なるようです。
貼らないホッカイロのほうが熱持続時間が少し長いです。

バイオミメティクス03 新幹線編

バイオミメティクス03

バイオミメティクスによるものづくりで我々の日本が世界に誇るものがあります。
そうそれは新幹線です。
新幹線には様々な生物のいいところがギュッと凝縮されています。
今回は500系新幹線に使われた技術を見ていきましょう。

新幹線はただ早く走ればいいわけではありません。
安全に目的地につくのは当然ですが、周りの環境にも配慮しなければなりません。
そこで問題になるのが騒音問題です。
速度が上がれば当然のことですが騒音も上がります。
また日本は土地が狭く居住地区も限られるほか、新幹線も宅地部を進むので騒音制限は世界一厳しいといわれています。
騒音の原因の1つは空気の乱れによって生じます。
自足300kmにもなると、パンタグラフの支柱が作る大きな渦が騒音の原因になります。
そこで目を付けたのが暗闇で音もなく獲物を狩るフクロウでした。
フクロウは風切羽に小さな突起があります。
この突起が小さな渦を作り大きな渦の発生を抑えていたのです。
これを真似してパンタグラフの支柱に細かな凹凸を付けた結果、30パーセントの騒音削減になりました。

音の問題はこれだけではありません。
トンネルに突入する際に入口で猛スピードの新幹線に空気が押されて、トンネル内で圧縮され出口で開放される際に大きなドーーンという音が発生することがあり、トンネルドンと呼ばれています。
これを防ぐのに参考にしたのはカワセミという鳥です。
カワセミは勢いよく川に飛び込み魚を捕まえます。
スーパーコンピューターでシミュレーションした結果、カワセミのくちばしの形状が有効であるとわかり、車体も円形にしたところ、トンネルドン問題は解決。
さらに走行時の空気抵抗が30パーセント減少し、消費電力も15パーセントの節約になりました。

バイオミメティクス02 サメ肌編

サメ肌

海や川などのあらゆる水辺に生息する魚は、泳ぐために独自の進化を遂げてきました。
種によって水の抵抗を減らす、あるいは利用することを効果的に行っています。
今回お題にあげたサメの仲間もその1つです。

サメの仲間は「サメ肌」と呼ばれる硬くて鋭い鱗を持っています。
ちょっとお高いお蕎麦屋さんなんかでワサビをするときに使うあれです。
このサメ肌は頭から尾に向けて倒れています。
つまりサメの皮を頭から尾に向けてなでるとツルツルしていますが、逆に尾から頭になでるとザラザラしているというわけです。

この鱗にぶつかった水は鱗と鱗の間の溝で渦を作り出します。
この渦が鱗の上を流れる水の通りをスムーズにするのです。
これはつまり水の摩擦抵抗を減少させるのに一役買っているわけです。
このサメ肌のような流れる方向に沿って多くの溝が並んだ構造をリブレットと言います。
サメのサメ肌に関していえば最大で8パーセント程水の摩擦抵抗を減らしているといわれています。

サメ肌で有名になった物といえばサメ肌水着でしょう。
従来の水着に比べて水の摩擦抵抗を7パーセントも軽減し、シドニーオリンピックでは競泳で出た世界新記録13個のうち12個がサメ肌水着でした。
現在は規則改定によりサメ肌水着は使えませんが、サメ肌を取り入れたのは水着だけではありません。
ビニールシートにサメ肌加工を施しレース用のヨットの船底張り付けたり、ボーイング社の飛行機にもリブレット構造処理を施すなど様々なジャンルでサメ肌を活かそうと試みられています。
ルフトハンザ社のエアバス社製の飛行機にもリブレット加工を施した際の試算によると空気抵抗低減効果により燃費が1パーセント向上するという結果がでました。
たった1パーセントと思うかもしれませんが、日本円にして年間100億円ほどのコスト削減につながると試算されているから驚きです。

またサメ肌リブレットにはフジツボや貝、藻などの付着物が付きにくい利点もあるとされています。
これを利用して海にやさしい船底の付着物対策ができると期待されています。

「省エネ」に直結する冷蔵庫の真空断熱材

冷蔵庫、真空断熱材

冷蔵庫は冷凍・冷蔵庫の外側を真空断熱材で包み込んで外からの熱侵入を防ぎ同時に室内保温を保持させています。
真空断熱材は魔法瓶にも採用されています。長時間保温することができます。
温度管理の効率が上がれば省エネになります。
そんな省エネに直結するといわれる冷蔵庫の断熱技術、断熱材・真空断熱材について調べてみます。

冷蔵庫の断熱材の構造
内側をポリウレタン断熱材にしています。外側に真空断熱材を施しています。
冷蔵庫の外側の真空断熱材の厚さはmm単位でたいへん薄いものです。
真空断熱材はウレタン断熱材と比べると、薄く、熱伝導率が低く、8~10倍の断熱効果があります。
薄い断熱材の仕様によって冷蔵庫はコンパクト化できたり冷蔵容量を増やすことができたりします。
冷蔵庫の可能性が拡がるのです。

住宅に応用されている真空断熱材
室内の温度管理の効率が上がることが省エネにも役立つことが住宅の建築素材としても注目されています。
真空断熱材は住宅の省エネにもなります。中でもパナソニックの真空断熱材は住宅の断熱材としても使われています。
断熱によって室内の温度管理の効率が上がることによって空調などが省エネで機能しやすくなるのです。電気コストを低くすることができるのです。
パナソニックほど薄い真空断熱材ではありませんが他のメーカーでも住宅の断熱材にmm単位の真空断熱材を開発して採用しています。
しかし穴をあけてしまったりすると真空断熱材としての機能が欠けてしまいます。ですので構造をよく配慮する必要のある素材です。
薄いだけにデリケートな素材です。
最近では日中の住宅の建材がためる輻射熱と熱中症発症との関連や危険性が指摘されたりしています。
建材がためた日中の熱が夜間になっても輻射熱として残り睡眠時間帯の熱中症リスクとなっているのです。
熱い季節の住宅の断熱性能はその時期の暮らしの健康と関係するようになってきています。
住宅の輻射熱対策のための建材の研究もこれから行われていくのではないでしょうか。