印刷の技術にはどんなものがあるのでしょうか

48c39cc695f6386edad355d2d31fcc13_s

われわれは日常印刷物を手にしない日は無いと思います。
PB商品などでは過度なデザインは省かれてはいますが、シンプルでも必要な情報はしっかりと目にとまります。

新聞や雑誌など単色・カラーなどいろいろですが印刷にはどういう方法があるのでしょうか。

オフセット印刷:
印刷したいインクの付いた版を、一度「ゴムブランケット」に転写(オフ)したものを、紙に印刷(セット)する方式をいいます。
「版」は薄いアルミ板や樹脂板を使用する場合もありますが、「版」自体で印刷するのではないので摩耗が少ない。
輪転機ではロール紙を使用して短時間で大量の印刷をすることが可能です。
新聞もこの方式での印刷をしていて、印刷技術としては一般的な方法になっています。

グラビア印刷:
銅メッキされた版にセルと言われる凹面を構成させ、インクを保持させて印刷する方法。
この凹面の深さにより保持されるインクの量を調整し、印刷された色の濃淡や深みを出すことができる。
そのため高精細な写真など色彩の諧調の再現や調整がしやすいとされている。
「版」のメッキは剥がして研磨することで再度メッキし直してリサイクルできるというメリットがある。

スクリーン印刷:
生活用品などへの印刷はこの方法がメインなのではないでしょうか。
繊維やアルミなどのメッシュ(網)を枠にきつく張り、感光剤を塗って印刷したい文字や図柄を焼き付ける事で「版」を作成します。
この版にインクを載せて「スクイージー」というヘラのようなもので押しつけるように転写(印刷)します。
硬いものや柔らかいもの、形のあるもの(平らでなくても良い)、プラスチックから繊維製品まで材質にもこだわらず印刷できる。

フレキソ印刷:「版」にはゴムや樹脂を使用した印刷方法でラベルやパッケージなどの印刷に適した凸版印刷です。
水性のインクやUVインクを使用することで環境への配慮もできるのもメリットです。

活版印刷:文字ごとに(活字)版を製作してその版を並べて印刷する方法です。
木製の版から始まった最古の印刷法ですが、アルファベットと違い日本語は「カタカナ」「漢字」「ひらがな」などと版が多く必要になってしまいます。
版を押しあてて印刷する方法ですので、わざと版にインクを付けないで「カラ打ち」するエンボス加工のような印刷も可能です。
社名やロゴを「カラ打ち」する事で凝ったデザインの名刺になったりしますね。

** 上記は印刷法、印刷技術の一例としてご紹介しました。(他に凸版印刷や孔版印刷・オンデマンド印刷など)

・・・ デジタル化・メディアの方向性と進化によりだんだん「書面」という物が少なくなってきています。
消費者側もパッケージなどのデザインでその商品を購入するきっかけになったりもします。
通販などでは映像でしか商品を目にしていない場合が多く、実物を手にした際に受けるインパクトでリピート率も変わってくるのでは?
素材や形状を選ばず高精細な印刷ができる技術は、消費者のハートと売り上げをがっちりと掴んでくれるのですね。