セメント・コンクリートの使い道

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大きな地震や近年の風水害に耐えるにはより頑丈な建物が必要です。
木造の建物よりもやはり鉄筋コンクリート建造物のほうが強度は高いですよね。
コンクリートとは、砂・砂利・水などをセメントで固めた人造の石をいいます。

この材料の「セメント」は良く聞いたりしますが、セメント自体が何かよく分からない人も多いでしょう。

*** セメント ***
セメント(水硬性セメント)は、一般的に水・液剤と混ぜ合わせる事で硬化する粉体をいいます。
粘土質の石灰石を1000~1100℃の高温で焼成し粉砕した粉末を原料としています。
「水硬性セメント」とは水和反応による凝結で一定の強度を持ち、凝固後は水中でも強度が低下しないものをいいます。
つまり… 水(液材)によって材料を固めるのですが、固まったあとは水に浸けても溶けださない(強度が変わらない)ものを言います。
「水硬性」自体は材料の石灰の成分である”粘土質”の成分の比率に関係しています。

*** セメントの歴史 ***
現代的な水硬性セメントは、産業革命と共に開発され始めました。
18世紀頃イギリスで起きた産業革命で豊かになると、雨の多い時期でも”丈夫”で”施工のしやすい”これまでの「漆喰」に代わるものや、港湾工事など開発事業向けにも、それまでよりも強度の高いコンクリートを開発していくことが必要になったのです。
この当時開発されたセメントは「ポルトランドセメント」と呼ばれ、現在もセメントといえば「ポルトランドセメント」の事を言います。

— アルミナセメント
ボーキサイト(アルミニウムの原料)と石灰石から作られる「アルミナセメント」は、混ぜ合わせればすぐ強い硬度が得られるので、緊急を要する工事や極端な環境下での工事などに使用されます。
また耐火性・薬剤への耐性もあるので工場の建設工事の材料にも使用される。

— モルタル
モルタルはセメントに砂を加えたもので、コンクリートのように石や砂利を入れていないものです。
単体では強度もあまりないので壁面や溝の補強などで使用される事が多いです。
取扱いのしやすいペースト状なのですが、ヒビ割れなどが生じやすく作業には習熟が必要になります。

ハンガリーで作られた軽量コンクリートブロックには、光ファイバーを全体に混ぜ込んでいるので成型しても光を通す事ができます。
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この材料を使用して壁を作れば、「外光を取り入れることができる壁」ができるのです。
これなら無機質な空間をアートな感じで演出できますね。