豊橋筆について

豊橋筆

皆さんは最近筆を使ってなにか書いたことはありますか。
筆者はありません。最後に書いたのは中学生のときだと思うのでだいぶ筆を触っていないなと思います。
今回なぜこんなことを書いたかというと、われらが地元の東三河地区には豊橋筆という匠の筆があるからです。
まずはその豊橋筆の歴史から見ていきましょう。

豊橋筆は江戸時代からこの地に伝わる伝統工芸です。
吉田藩七万石の頃に財政が困窮して減俸や節制が藩の人たちを苦しめていました。
そんな折に藩士たちは人目を気にすることなく内職ができるという理由で筆作りをしていたそうです。
そして豊橋筆が全国的に有名になったにはもちろん品質がすばらしかったのも理由ですが、それ以外にも吉田藩の置かれた地理的条件もあったからでした。
吉田藩、今の豊橋市は東海道に面しており、宿場町としても栄えていました。
なので墨の産地である奈良へ墨職人が出向かう際に、この土地を必ず通るとともに品質のよい筆を知り江戸などへの販路拡大を提言したと言われております。
そして明治に時は移ろい、芳賀次郎吉が従来の芯巻筆を改良して毛筆の製法を広め、その一門が豊橋筆の基礎を作ったのです。
1976年には経済産業大臣指定伝統工芸品の指定を受けています。

豊橋筆の特徴は他の産地の筆にくらべて墨がにじみやすいというのが特徴です。
これにより滑るような書き味が持ち味なのです。
これは練り混ぜと言う物を製造の過程に取り込んだことで生まれました。
これは穂の長さや毛の硬さなどの違いの歩けを用いて、水で混ぜ合わせるというものです。
また毛を抜く際も他の筆とはことなり家を1本1本ナイフで切りだすので長持ちするというのもうれしいところです。