「甘~い砂糖」はどうやってつくる?

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実り豊かな季節になると楽しみなのが旬の味覚!みなさんは「甘~いもの」好きですか?

小さなお子さんからご年配の方まで甘いものは(カラ~いものよりは)好まれます、特に旬の果物などは瑞々しく甘さもMAXですよね。

「果物の甘さ」と「砂糖の甘さ」はどう違うのでしょう?

砂糖の原料は主に「甜菜(ビート)」「さとうきび」です。(※ どちらからも同じ砂糖が作られます。)
「甜菜(ビート)」・・・ほうれんそうの仲間で「根」の部分を使用します、国内では北海道で作られています。
「さとうきび」・・・イネ科の多年草で「茎」の部分を圧搾します、国内では九州・沖縄地方で多く作られています。
「甜菜(ビート)」の根の部分の約16%が、「さとうきび」の茎の部分からは約11%が砂糖となります。

*** さとうきびから砂糖を作る…
刈り取られた「さとうきび」は新鮮なうちに圧搾され、絞られた液は加工工場へと運ばれ「ろ過」などの工程を繰り返します。
繰り返しろ過され不純物(絞りかすなど)を取り除くと透明な液糖ができます。
この液糖を煮詰めていけば「砂糖の結晶」が出来上がります。
さらに「砂糖の結晶」を遠心分離機にかければ「蜜」「砂糖」に分けられます。
この「砂糖」を乾燥させれば「グラニュー糖」ができます。

※ 結晶(加熱)~遠心分離の工程を繰り返すと「三温糖」になります。

*** 甜菜(ビート)から砂糖を作る…
収穫された甜菜は土などを洗浄した後は細く裁断されます。(切り干し大根のようにすることで糖分を抽出しやすくします。)
裁断した甜菜を約70度の温水で加熱して糖分を抽出します。
石灰液や炭酸カルシウムで不純物を吸着、さらに沈殿させてフィルターで「ろ過」していきます。
これを繰り返すことでキレイな液糖にして、さらに加熱・蒸発させる事で濃縮させていきます。
真空下で液糖を結晶化させてできあがった結晶を遠心分離機にかけて「蜜」と「砂糖」に分けます。
「砂糖」を取り出し温風で乾燥させれば出来上がりです。

※ 甜菜(ビート)から作られた液糖からは「オリゴ糖」が精製されます。

*** 果物の甘さ(果糖)って何でしょう…
「果物」「ハチミツ」の甘味成分で、消化・分解せずにエネルギーとして活用できます。
血中の乳酸を除去する作用もありますので疲労回復なども期待できます。
摂取時の血糖値上昇も少ないので、糖尿病患者の調味料として利用されています。

砂糖の約1.5倍の甘味成分があるので、味覚的には砂糖使用量が抑えられダイエット効果があるとされています。
(痩せる効果があるのではなく、甘味料全体の使用量が抑えられるということ)

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甘いものを「害悪のように嫌う方」もいらっしゃいますが、過剰摂取に気を付ければ “美味しい” という満足感と “エネルギー” を得られるはずです。
特に旬のモノは美味しいので「別腹」とか言って口に運んでしまいます、悪いクセに気を付けなければ…。