磁場・電磁波ってSFの世界の話しだと思っていたら「MRI」検査の時にお世話になっているんですね。

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人間には腰痛がついてまわる運命だそうですね、皆さん腰の具合はいかがですか?

「ちょっとスジを痛めた!!」とか言っていられるうちは良いのですが、ヘルニアなどではかなり大変な思いをします。
検査と診断をしてもらっておけばひとまず次の対処ができますよね。
経験があるのですがまずはレントゲンから(造影剤を使用して)診断して、具合によってはMRI検査でしっかりと診断してもらいます。

MRI「磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)」は、強い磁石(磁場)と電磁波を使って体の断層画像診断をします。
診断には強い磁石によりできた磁場の中で、患者さんには地場コイルより電磁波を照射します。
この電磁波により患者さんの体内にある水素原子(プロトン)が共鳴して弱い電波を生じます、その電波を受信・画像化するのがMRIです。

MRI検査のメリットとして…
・CTとは違い放射線による被ばくはありません
・正常な細胞とがん細胞との区別ができる(コントラストによる)
・脳の診断では頭蓋骨の影響を受けずに映像として診断できる(※)
・放射線では判定しづらい軟骨や靭帯への診断も可能であるため椎間板や膝半月板の検査も可能
・脊髄や椎間板ヘルニアなどの骨や軟骨、神経に異常のある箇所の診断にも優れています
(※) CTは照射したX線の吸収の大小で骨や軟骨は白く見られます、もし骨の内側を検査したい場合にはMRIの方が有効です

MRI検査は結構大きな音がします、技師の方がヘッドホンをしてくれます。(機械の音は「ガリガリッ、ゴンゴンゴン」など)
CTの検査に比べてMRI検査は時間がかかります。(内蔵を画像診断する際には息を止めるなど患者への負担もかかる。)
検査台に横になって入っていく装置の部分が、CTに比べて狭く感じられるので圧迫感があります。

最近のCTはヘリカルCT(らせん状の診断)からマルチスライスCTへと多列化(4列~約320列まで)することで、一気に広範囲を診断できるようになりました。
内蔵など動きのあるものにはスピーディーな「CT」が、脊髄や神経の画像診断には「MRI」が有効だという事です。
また造影剤を使用しなくても血管を立体画像化できる「MRA」という検査もあります。
こちらは脳内の血管の立体画像を見られますので「脳腫瘍」「脳梗塞」などの検査時には威力を発揮します。

被ばくが少なく、負担の少ない「MRI」検査ですが、じっとしているのが不得手の方にはちょっと苦痛かもしれませんね。