太陽電池セル(solar cell または photovoltaic cell)は、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスです。主に以下のような特徴や仕組みがあります。
🔧 基本構造と仕組み
1. 原理:光起電力効果(Photovoltaic Effect)
太陽光(主に可視光や赤外線)が半導体に当たると、電子が励起されて自由電子となり、電子と正孔(ホール)が発生します。この電子とホールを電界によって分離し、電極に導くことで電流が発生します。
🧱 主な構造
代表的なシリコン系太陽電池セルを例にとると、以下のような構造になります:
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n型半導体層:電子を多く含む層
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p型半導体層:ホールを多く含む層
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p-n接合:電場を生み出す接合部分
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透明電極(上部):光を通しつつ電気を集める
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裏面電極:下部で電流を取り出す
🔍 主な種類
種類 | 特徴 | 効率 | 用途例 |
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単結晶シリコン | 高効率・高価格 | 20〜25% | 家庭用・産業用 |
多結晶シリコン | 安価・やや効率低 | 15〜20% | 太陽光発電所など |
薄膜型(CIS/CIGS, CdTe など) | 軽量・フレキシブル | 10〜20% | 屋根、携帯機器 |
有機太陽電池(OPV) | 印刷可能・フレキシブル | 5〜15% | ウェアラブル・IoT機器 |
ペロブスカイト型 | 高効率・研究段階 | 20〜30%(研究室) | 実用化に向け開発中 |
🔋 長所と短所
長所
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クリーンな再生可能エネルギー
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可動部分がなく、メンテナンスが少ない
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小型から大型まで柔軟に設計可能
短所
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天候や日照に左右される
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初期コストが高め
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劣化・変換効率の低下がある(特に一部の素材)
🌞 応用例
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太陽光発電(住宅・ビル・メガソーラー)
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宇宙機器(人工衛星など)
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ソーラー街灯、ソーラー充電器
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電卓や時計などの小型デバイス
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