人工光合成について

光合成について
光合成は植物など光合成生物がもつ働きです。
光合成は光エネルギーを化学エネルギーに変換する生化学反応のことを意味します。
光合成をする生物は光エネルギーを使って水と空気中の二酸化炭素から炭水化物を合成しています。
そして光合成は水を分解する過程で生じた酸素を大気中に供給しています。
植物は太陽光を浴びてCO2と水から酸素と栄養をつくり出しています。

光合成の明反応と暗反応
光合成は明反応と暗反応とに分けられます。
明反応とは光化学反応とも呼ばれ物質が光を吸収して化学反応を起こす現象です。
暗反応とは化学エネルギーから糖を合成するカルビン回路のことをいいます。

「人工光合成は光合成を人工的に行う技術です。
人工光合成は太陽光によって水と二酸化炭素から酸素・ギ酸・炭化水素・アルコールなどの有機物をつくり出すものです。
人工光合成は中でも地球温暖化の原因となる二酸化炭素から燃料・化学原料をつくりだす技術の人工光合成のシステムが考えられ開発されています。
広義の人工光合成には太陽電池を含むことがあります。
特に2010年代から人工光合成の研究成果が現れてきています。

人工光合成研究開発・研究成果について
2011年4月、大阪市立大学の研究チームが植物での光合成のもととなるタンパク質複合体の構造を解明しました。2020年までに二酸化炭素と水からメタノール燃料の製造を行う構想を打ち出しています。
2011年9月、豊田中央研究所が世界で初めて水と二酸化炭素と太陽光のみを用いた人工光合成に成功しました。
2013年12月12~14日エコプロダクツ2013にて、
パナソニックは窒化物半導体を光電極として利用して天然ガスのメタン・ギ酸生成を実現した人工光合成システムを発表しました。
パナソニックは2009年から二酸化炭素の還元で化学原料やアルコールなどの世の中に役立つ有機物をつくりだす新しい目標を掲げています。
2014年11月20日、東芝が世界最高のエネルギー変換効率をもつ変換効率1.5%の材料を発表しました。
太陽光の利用効率に優れた多接合半導体と、二酸化炭素と水との化学反応を促進する金ナノ触媒を用いたものです。
この技術によって炭素化合物への変換効率1.5%を達成しました。
2015年7月20日、大阪市立大学などの研究チームが人工光合成の技術を活用して酢酸から自動車の燃料になるエタノールを作り出すことに成功したと発表しました。」
(「」、人工光合成 Wikipediaより引用、東芝 人工光合成 概要より引用、パナソニック パナソニックの「人工光合成システム」メタン生成した実験装置を初公開 より引用)

人工光合成の研究開発は比較的新しく未だに進化の途上です。
筆者は大阪市立大学の進めている研究が面白い成果を出していると思います。
二酸化炭素を原料の1つにして燃料・化学原料を得ようとする人工光合成の仕組みがいろいろと考えられ研究・開発がその途上にあるのが研究・開発の近況のようです。