夏の風物詩の代表格!打ち上げ花火編

花火

暑い日が続きますが、夏だからこそ味わえるものがあります。
そう花火です。毎年筆者の地元でも花火大会は多くの人たちを集めます。
今回はそんな打ち上げ花火の作り方を見ていきましょう。

花火作りは薬品を配合するところから始まります。
様々な用途、例えば色合いを決める薬品などを計量し、配合します。
色を決める成分は大体決まっており、赤ならストロンチウム、青なら銅の化合物といった具合です。
現在では薬品をメーカーから購入する時点である程度は粉末化されていますが、昔は薬研を用いて花火職人が鉱物を粉砕していました。
配合は火薬類ということもありとてもデリケートなので職人の手作業で行われます。
配合が済んだものは和剤と呼ばれ、この和剤の種類が多いほど花火の出来合いが変わってバリエーションが生まれてきます。
この原料は湿度にとても敏感なので天気の良い日に行うのが一般的です。
花火の出来を大きく左右するのはここからです。
特に重要なのは星と呼ばれるものです。
星の作り方は、2mm程度の球状の芯をを素体として、水で練った和剤と、乾いた状態の和剤を交互に何度も掛けていき、徐々に大きくしていきます。完成に仕上がるまでの日数は、2週間から1ケ月もかかる作業です。
現在ではこの作業は星掛け機と呼ばれる機械で行っているところがほとんどです。
またいくら星がよくても上手く空中で広がらなくては意味がありません。
そこで大事になってくるのは、割火薬です。
爆薬の一種といってもよいほどの破壊力を持つ危険なものです。
過塩素酸カリウムを主剤とした配合薬にみじん粉などの糊を入れ、水で泥状にしたものをモミ殻などに塗りつけ乾燥させたものを用います。
星と割火薬が完成したら糊付けされたクラフト紙に隙間が出来ないように慎重詰め込んでいきます。
この作業を玉張りといいます。
玉張りが終わったら、日光で充分に乾燥させます。
その後火薬の種類や大きさに応じた保管庫に保存されます。
この乾燥の作業が不十分だと玉の開きに影響を及ぼすので乾燥はとても重要です。

簡単ではありますが、これが花火作りの主な工程です。
火薬という一歩間違えば大事故に繋がるので作業は慎重を要しますが、
今も昔も私たちに感動を与えてくれる花火職人さんたちに感謝しましょう。