とてもキレイなガラスの容器

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ガラス容器の色は見た目のキレイさではなく機能性を重視したものなんですね。
先日ちょっと値の張る化粧品を購入しました。
キレイな黄色の液体は傾けると透明です、ガラス容器の塗装できれいな黄色をしていたのです。

でもクリアなガラスとキレイな塗装面の境目が分からず中身の色だと勘違いしてしまうほどでした。
これほどしっかりと容器や中身の色などを注視したことがなかったのでちょっと気になってしまいました。

*** 着色の必要性は?…
着色という加工は「装飾性」「機能性」「素材そのものの色」とあります。
装飾性・・・ガラス瓶の底面に蛍光色などの塗装をしておくことで中身の液体(無色)がキレイに見える加工もありま      す
機能性・・・遮光性の塗料を使用することで中身の性能の劣化を抑える
素材の色・・・ガラスの原料自体に色を持たせることで、後加工(塗装・着色)という手間を省く目的もあります

*** ガラスへの塗装の仕方(一例)…
静電塗装・・・被塗装面をアース処理しておき、マイナスの電荷をかけた塗料を付着・定着させる塗装方法です
前面への均一な塗装、塗料のムダもなく吸着するのでコスト面では良いのですがスポット塗装には不向きで    す
スプレーガン塗装・・・スプレーガンにより微細な霧状の塗料を噴霧する塗装方法です
機械化されていてかなり均一な塗装処理ができますが塗料自体のロスは出てしまいます
ただしグラデーション、スポット塗装などといった部分的な工夫がしやすいのが特徴です

・どんな塗装でもそうですが、下地~ベース~表現色(+トップコート)といった処理がされています
塗装を重ねる度に乾燥工程を繰り返すのでその分コストもかかります。
乾燥には約180℃~200℃の熱による乾燥から冷却処理を約1時間ほどかけて行います。(急激な温度変化は破損につながるので慎重に…)

先日フレグランスコーナーで「ライジングウェーブ」というブランドの商品を試してみました。
ボトルが淡いスカイブルーでオシャレな印象です、サラッとした手触りですが滑り落ちるような感じもなくフィットしていました。
こういった商品はインパクトで購入するかしないかがほぼ決まるといわれていますので容器にもこだわりがあったりするんですね。
たぶん「フロスト加工」のボトルです、良い具合に中身が透ける…どこか惹かれるポイントなのでしょうか。

※ フロスト加工・・・マットな感じがするのですが触った感じは「すりガラス??」という印象のガラスです。
すりガラスよりも透けて見える感じですが表面にはサンドブラスト+フッ化水素(フッ酸)のコーティングがされています。
「すりガラス」指などで触れてもわずかな脂分の跡が残ってしまったりします。
「フロストガラス」はこういった汚れなどの残りや水濡れにも影響を受けにくく、適度な手触りが心地よい    仕上がりとなっています。