「パッキン」「ガスケット」「Oリング」それぞれの利用目的

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密閉容器に必ずついているゴムのパッキン、これが無いと意味がない !!

自動車の窓をしっかり閉めたはずなのに車内側に水が浸入してきました。
パッキンの効き目がなくなってきているようで、交換をしてもらったら解消されました。

いろいろな場面で必要なパッキンにはいろいろな条件(状況)に耐えられる性能が必要になります。

*** パッキンに求められる主な性能…
止水や液漏れが無いように、冷気(暖気)の流入・流出防止、騒音の防止や衝撃の緩衝にも期待されます。

液体やガスなどを使用する場面での配管の継ぎ手部などにも使用されています。
水や油・酸・アルカリなどの薬剤や粘性のあるモノ、ガスなどにもその性能を発揮できなければなりません。

身近な場面では自動車などのドア部にも使用されていますね、遮音効果や開閉時の緩衝部分としても活用されています。
また車内外の環境の維持(冷暖房使用時)にも大きく影響されますし、風切り音などの抑制にも効果があります。

*** 主な素材とは…
「ポリ塩化ビニール系(PVC)」:安価に製造できるのがメリットで、絶縁性や耐水性にも優れています
「オレフィン系エラストマー(TPO)」:耐熱性・耐磨耗性に優れているので屋外使用にも適しています
他にも「ウレタンゴム」「二トリルゴム(※)」「プロピレンゴム」「ポリエステル」「フッ素ゴム(FKM)」等があります。
(樹脂以外では石綿・金属などを材料としていたり樹脂などに混入することで使用されています)
※ 二トリルゴムといえば食品工場の「青い手袋」でお馴染みですね

??? パッキン・ガスケット・Oリングってどれも同じみたい… ???
「パッキン」も「ガスケット」「Oリング」など用途や使用場面によって呼び名や求められる性能も違ってきます。
しかし一般の方(専門的な呼び名を知らない)は「パッキン」くらいはわかりますがあとは…

・・・パッキンは可動部に主に使用されます(=柔軟な性能が必要になります)
エアーや水道の配管の連結部・排出部(バルブ)、機械などの軸受けなど

・・・ガスケット(Oリング)は「いわば厚みを活かしたシーリング」で、動きの無い部分で主に使用されます。
タンクなど配管の継ぎ目、機械の本体などに “はさみ” “締め付けて圧縮する” ことでシーリングするものです

これらは「使用する機器類などの流体・気体の”流出や侵入”の防止(ホコリなども)」「圧力の(維持)調整」「摩耗などの緩衝」を目的としています。
日常生活では「パッキン」は頻繁にお目にかかるでしょうが、「ガスケット」となると専門的になってしまうということでしょうか。