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CAD面の厚み

 

3D CADモデリングでサーフェス面に厚みをつける方法は、使用しているソフトウェアによって異なりますが、一般的な手順を以下に示します。

1. サーフェスの選択

  • 厚みを付けたいサーフェスを選択します。

2. オフセット機能の使用

  • 多くのCADソフトウェアには「オフセット」や「シェル」機能があり、サーフェス面を指定した距離だけ外側または内側にオフセットさせることで厚みを作成できます。この場合、オフセットの方向や距離を指定します。

3. 厚みをつける

  • オフセットされたサーフェスと元のサーフェスを結合してソリッドを作成するか、あるいは新しいソリッドとして作成します。

4. ブレンドやロフト機能の使用

  • オフセットされたサーフェスと元のサーフェスを滑らかに繋げるために、ブレンドやロフト機能を使用することもあります。これにより、エッジ部分が滑らかになり、綺麗な厚みを持つソリッドが作成されます。

5. 確認と修正

  • 作成された厚みが期待通りであるか確認し、必要に応じて修正します。

ソフトウェアごとの手順

  • SolidWorks:サーフェスを選択し、「サーフェス→厚み付け」を選択して厚みを指定します。
  • Rhinoceros:サーフェスを選択して「オフセットサーフェス」コマンドを使用し、厚みを作成します。
  • Fusion 360:サーフェスを選択して「厚み」ツールを使用します。

使用しているソフトウェアに応じた詳細な手順は、ソフトウェアのマニュアルやヘルプを参照することをお勧めします。

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核融合発電

 

核融合発電は、原子核融合反応を利用してエネルギーを生成する発電方式です。核融合反応とは、軽い原子核(例えば、水素の同位体である重水素と三重水素)を高温高圧の環境で融合させ、より重い原子核を生成する過程で大量のエネルギーを放出する反応です。このエネルギーを電力に変換することで発電を行います。

核融合発電は、次のような特長があります。

  1. 燃料の豊富さ:核融合に使用される燃料である重水素や三重水素は、海水から容易に得られるため、資源が豊富です。
  2. 環境への影響が少ない:核融合発電は、二酸化炭素を排出せず、温室効果ガスの削減に貢献します。また、核分裂発電(現在の原子力発電)と比べて長寿命の放射性廃棄物が少なく、環境への影響が少ないとされています。
  3. 安全性:核融合は制御が難しいものの、もし事故が発生しても核分裂のような連鎖反応が起こらないため、メルトダウンの危険性が低いとされています。
  4. 高エネルギー密度:核融合は化石燃料や核分裂よりもエネルギー密度が高く、少量の燃料で大量のエネルギーを生成することが可能です。

しかし、核融合発電には技術的な課題も多く、特にプラズマの安定制御や高温高圧を維持する技術、エネルギー収支の問題などがあり、実用化にはまだ時間がかかるとされています。現在、国際的な研究プロジェクトとして、フランスに建設中の国際熱核融合実験炉(ITER)があり、これが核融合発電の商業化に向けた重要なステップとされています。

核融合発電が実現すれば、クリーンで無限に近いエネルギー源として、未来のエネルギー問題解決に大きな貢献が期待されています。

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真円モデリング

真円モデリング

3D CAD(コンピュータ支援設計)での真円モデリングは、非常に重要なスキルです。正確な真円を作成することは、設計の精度や製品の品質に直接影響します。以下に、一般的な3D CADソフトウェア(例: SolidWorks, AutoCAD, Fusion 360など)を使用して真円をモデリングする方法についての基本的な手順を説明します。

1. スケッチモードに入る

  • まず、CADソフトウェアで新しいスケッチを作成します。通常、これには平面を選択して「スケッチ作成」コマンドを使用します。

2. 円を描く

  • スケッチ内で、円ツールを選択して、中心点を指定し、円の半径または直径を設定します。ここで描く円が真円のベースとなります。

3. 寸法を定義する

  • 円の半径または直径に正確な寸法を設定します。これにより、円が正確に定義された真円になります。

4. 3Dモデリング

  • 円をベースにして、押し出しや回転を用いて3D形状を作成します。例えば、円を押し出して円柱を作るか、回転ツールを使用して回転体を作成します。

5. フィレットや円弧の処理

  • 必要に応じて、エッジにフィレット(面取り)を追加することで、より滑らかな形状にします。また、円弧を描く場合も同様の手順で行いますが、円弧の始点と終点を明確に設定することが重要です。

6. 精度の確認

  • モデリング後、真円の精度を確認するために、寸法検証やシミュレーションを行います。製造や3Dプリントなどの実際の工程で誤差が発生しないように、設計段階で精度を保つことが重要です。

7. ファイルの保存とエクスポート

  • 作成した真円モデルは、適切なファイル形式で保存します。必要に応じて、他のソフトウェアや製造機器で使用できる形式(例: STL, STEP, IGES)にエクスポートします。

このプロセスは、CADソフトウェアによって多少異なる場合がありますが、基本的な流れは同じです。モデリングの際には、ツールの使い方を正確に理解し、必要な寸法や制約を適切に設定することが、精度の高い真円を作成する鍵となります。

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全天候高解像度の小型SAR衛星


小型SAR衛星「QPS-SAR8号機」は、日本の宇宙ベンチャー企業であるQPS研究所(QPS Institute)が開発した衛星です。QPS-SARシリーズは、合成開口レーダー(SAR)を搭載しており、全天候で高解像度の地表画像を取得できる能力を持っています。このシリーズは、特に都市計画、災害監視、農業管理などの用途に活用されています。

「QPS-SAR8号機」は、シリーズの8番目の衛星であり、その技術や能力は、前の機体と同様、非常に高い水準を維持しています。SAR技術を使用することで、夜間や雲に覆われた状況でも地表の詳細な観測が可能であり、自然災害の早期警戒や迅速な被災状況の把握に役立てられます。

また、このシリーズは小型でコスト効率が高いため、商業用途だけでなく、公共機関や研究機関からの需要も見込まれています。

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月面洞窟

月面にある洞窟の未来的なイメージを表現しており、神秘的で可能性を感じさせるものとなっています。


月の「洞窟」は、月面に存在する地下空間や洞窟構造を指します。これらの洞窟は、特に溶岩チューブとして知られるものが多いです。溶岩チューブは、古代に月面を流れた溶岩が固まってできたトンネル状の空洞で、これが崩壊せずに残っているものが洞窟として存在していると考えられています。

これらの洞窟は、将来的に人類が月に恒久的な基地を建設する際に重要な役割を果たす可能性があります。理由としては、洞窟内は外部の過酷な環境から保護されており、特に宇宙放射線や極端な温度変化からのシールドとして機能するからです。また、洞窟内には微小重力の影響が少ないため、住居や実験施設の設置場所としても有望です。

現在、これらの洞窟の探索と調査は、月探査ミッションの重要な目標の一つとなっており、未来の月面基地の候補地として注目されています。

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回転モデリング

回転モデリング

CADの回転モデリング(リボルブモデリング)とは、2Dのプロファイルを軸に回転させることで3D形状を作成する技術です。この方法は、円柱状、円錐状、またはその他の回転対称形状を簡単に作成するために使用されます。以下に、一般的なCADソフトウェア(たとえばAutoCADやFusion 360など)での基本的な手順を説明します。

1. 2Dプロファイルの作成

  • まず、モデリングしたいオブジェクトの断面図(プロファイル)を2Dスケッチで作成します。このプロファイルは、回転軸に対して片側の形状を描きます。
  • たとえば、回転させて円柱を作成したい場合、プロファイルとして円の半径に相当する線を描くことになります。

2. 回転軸の設定

  • 作成した2Dプロファイルに対して、回転させる軸を設定します。この軸は、通常はプロファイルの一部(たとえば、プロファイルの一端)に沿って配置されますが、任意の位置に設定することも可能です。

3. 回転操作(リボルブ)

  • 2Dプロファイルと回転軸を指定したら、リボルブ(回転)コマンドを使用して3D形状を生成します。
  • 指定された軸の周りにプロファイルを360度(または任意の角度)回転させ、最終的な3Dモデルが作成されます。

4. 結果の確認と修正

  • 作成した3D形状を確認し、必要に応じてプロファイルや回転軸を修正します。また、形状に穴を開けたり、追加の加工を行うことも可能です。

5. 詳細設定と追加の機能

  • 一部のCADソフトウェアでは、回転の角度を360度未満に設定して部分的な回転形状を作成することができます。また、回転の中心をずらしたり、複数のプロファイルを使用して複雑な形状を作成することも可能です。

このような手順で、回転モデリングを行うことができます。CADソフトごとにインターフェースやコマンド名が異なることがありますので、使用しているソフトのマニュアルやヘルプを参照するとさらに理解が深まるでしょう。

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スターライナー

ボーイングの「スターライナー」(Starliner)は、アメリカの航空宇宙企業ボーイングが開発した有人宇宙船です。正式名称は「CST-100 スターライナー」(CST-100 Starliner)で、NASAの商業乗員輸送プログラム(Commercial Crew Program)の一環として開発されました。スターライナーは、国際宇宙ステーション(ISS)への乗員および物資の輸送を目的としており、スペースXのクルードラゴンと同じく、NASAの宇宙飛行士をISSに送るための重要な役割を果たす予定です。

スターライナーの主な特徴は以下の通りです:

  1. 再利用性: スターライナーは、複数回使用可能な設計となっており、コスト削減と環境への配慮がされています。
  2. 乗員能力: 最大7人の乗員を搭乗させることができ、貨物も運搬可能です。通常のミッションでは、4人の乗員と貨物が搭乗します。
  3. 打ち上げと着陸: アトラスVロケットを使用して打ち上げられ、ミッション終了後は地上にパラシュートとエアバッグを使って着陸します。スターライナーは陸上に着陸する点が特徴で、海上着水するクルードラゴンとは異なります。
  4. 安全性: 緊急脱出システムが備わっており、打ち上げ中に問題が発生した場合でも乗員を安全に避難させることが可能です。

スターライナーは開発過程でいくつかの技術的な問題や遅れに直面しましたが、NASAとボーイングは引き続き試験飛行を行い、安全性と信頼性を確保するための取り組みを続けています。将来的には、商業宇宙飛行や国際宇宙ステーションへの定期的なミッションで活躍が期待されています。

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探査機インサイト

探査機「インサイト」(InSight)は、NASAが開発・運用した火星探査機です。正式名称は「Interior Exploration using Seismic Investigations, Geodesy and Heat Transport」で、主に火星の内部構造を調査するために設計変更されました。2018年5月5日に打ち上げられ、同年11月26日に星面に到着しました。

インサイトの使命は、火星の内部構造を探ることで、岩石惑星(地球を含む)の形成と進化についての気づきを目的としています。してました。

  1. SEIS (Seismic Experiment for Interior Structure) : 火星地震を検出するための高感度地震計。これにより、火星内部の構造を解析するデータを収集しました。
  2. HP3 (Heat Flow and Physical Properties Package) : 火星表面に穴を掘り、地下の熱流量を測定する装置。これにより、火星の熱的な歴史と内部の状態を探りました。
  3. RISE (Rotation and Interior Structure Experiment) : 火星の回転軸のわずかな揺れを測定することで、惑星の核推しや性質を推定する実験。

インサイトはこれらのデータを収集することで、火星の地殻、マントル、核の厚いさや密度を推定し、火星の形成過程と地球との違いを理解するための貴重な情報を提供しました。機は予定されたミッション期間を終了し、2022年12月に公式にミッションが終了したと発表されました。

2024-08、振動を分析し、火星がどのように動いているかを正確に把握することで、液体の水からの「地震信号」が明らかになり、火星の岩だらけの表面の奥深くに、液体の水が蓄えられていることが、アメリカ科学アカデミー紀要で発表された研究によって明らかになった。

火星の表面にある NASA の火星探査機 InSight のイラスト

 

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月観測衛星「LRO」

月観測衛星「LRO」(Lunar Reconnaissance Orbiter)は、NASAが月の探査を目的として打ち上げた無人宇宙探査機です。2009年6月18日に打ち上げられ、月周回軌道に投入されました。LROの主な目的は、月の表面の詳細な地図を作成し、将来の有人月探査に向けたデータを収集することです。

LROには以下のような観測機器が搭載されています。

  1. LROC(Lunar Reconnaissance Orbiter Camera): 月面の高解像度画像を撮影するカメラです。
  2. Diviner: 月の表面温度を測定するための放射計です。
  3. LEND(Lunar Exploration Neutron Detector): 月の表面近くの水素の存在量を調査するための中性子検出器です。
  4. LOLA(Lunar Orbiter Laser Altimeter): 月面の地形を詳細に測定するためのレーザー高度計です。
  5. LAMP(Lyman Alpha Mapping Project): 月の極地域の暗部を観測するための紫外線分光器です。

LROは、月の詳細な地図を作成するだけでなく、水やその他の重要な資源の存在を探ることで、将来的な月面基地の設置や有人月探査の計画に役立つデータを提供しています。また、LROが撮影した高解像度の画像は、アポロ計画の着陸地点の確認など、科学研究にも大きく貢献しています。

LROが月周回軌道上で観測を行っている様子を描いています。衛星のソーラーパネルや各種科学機器が確認できます。
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デトネーションエンジンシステム

「デトネーションエンジンシステム」とは、従来のエンジンシステムとは異なる新しいエンジンの技術で、「デトネーション」とは爆発を意味します。このシステムは、燃料と酸化剤の混合気体を超音速で燃焼させることですこれにより、ロケットや航空機の推進力を大幅に向上させることが期待されています。

主な特徴:

  • 高効率:燃焼ガスが超音速で動くため、従来のエンジンよりも効率的にエネルギーを変換できます。
  • 高速燃焼:デトネーション波が燃料を急速に燃焼させるため、非常に短い時間でエネルギーを放出します。
  • 応用の多様性: この技術は、ロケットエンジンやジェットエンジンに応用できる可能性があります。

この技術の実現には、燃料の供給や制御の難しさなど、まだ多くの技術的な課題がありますが、成功すれば次世代の推進システムとして期待されています。

デトネーションエンジンシステムイメージ画像

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