走査電子顕微鏡(そうさてんしけんびきょう、Scanning Electron Microscope: SEM)は、試料の表面を高倍率・高分解能で観察するための顕微鏡です。光の代わりに電子ビームを使って、試料の表面構造や組成を詳細に分析できます。
🧪 基本的な仕組み
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電子ビームの照射
電子銃(エレクトロンガン)から発生した電子を細く絞り、試料に照射します。 -
二次電子・反射電子の検出
試料に当たった電子によって放出される「二次電子」や「反射電子」などを検出して画像化します。 -
画像の構成
スキャンされた領域の信号強度を画面にマッピングし、白黒の高解像度画像として表示されます。
🔍 観察できるもの
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微細構造(数ナノメートル〜数ミクロン)
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表面形状
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材料の粒子、結晶構造
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金属、半導体、バイオ試料など
🔧 特徴と利点
項目 | 内容 |
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分解能 | 数nm程度まで可能 |
倍率 | 数十倍~数十万倍 |
立体的画像 | 表面の凹凸を立体感ある画像で確認可能 |
導電性試料が有利 | 導電しない試料には金属コーティングが必要 |
🖼️ SEM画像の例(希望あれば画像生成可能)
例えば金属表面の微細なひび割れ、生物の微細構造(昆虫の複眼など)などがSEMで鮮明に捉えられます。
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