電気二重層キャパシター

電気二重層キャパシター(EDLC: Electric Double-Layer Capacitors)、別名スーパーキャパシターまたはウルトラキャパシターとは、非常に大きなキャパシタンス値を持つキャパシターの一種です。従来の電解コンデンサーよりも遥かに大きなエネルギーを蓄えることができ、リチウムイオン電池と同様のアプリケーションで使用されることがありますが、充放電のサイクル耐性が高いという特徴があります。

電気二重層キャパシターは、二つの導電性電極と、電極の間に挟まれた電解質から構成されます。この電極表面には、電解質内のイオンが吸着することによって形成される「電気二重層」と呼ばれる領域があります。キャパシターのキャパシタンスは、この電気二重層に蓄えられる電荷の量によって決定されます。電極材料としては、高い表面積を持つ活性炭が一般的に使用されます。

電気二重層キャパシターの主な特徴は以下の通りです:

  • 高いキャパシタンス: EDLCは、従来のキャパシターよりもはるかに大きなキャパシタンス(数ファラドから数千ファラド)を持っています。
  • 高いエネルギー密度: EDLCは、比較的高いエネルギー密度を持ちますが、リチウムイオン電池に比べると低いです。
  • 高いパワー密度: 短時間で大量の電力を放出または吸収することができます。
  • 長寿命: EDLCは、充放電サイクルが何十万回にも及ぶことがあり、非常に長い使用寿命を持ちます。
  • 環境に優しい: 有害な重金属を含まないため、環境への影響が少ないです。

これらの特性から、電気二重層キャパシターは、エネルギー貯蔵、瞬時のパワーサプライ、電源のバックアップ、再生ブレーキングシステムなど、多岐にわたる分野で利用されています。

スーパーキャパシタとしても知られる電気二重層コンデンサ (EDLC) の内部構造を示す図解画像です。この図では、電解質によって分離された 2 つの導電性電極が強調表示されており、電極と電解質の界面にイオンが高密度に蓄積されており、コンデンサがどのようにエネルギーを蓄えるかを示しています。

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