これからの融雪システム

tng036b-s

冬の時期、東北地方では道路の除雪・屋根の雪下ろしは雪国の風物詩です。
ところが高齢者の方が多いこの地方での雪下ろしは意外と危険な作業なのです。

雪深い地域では若い労力の不足で、雪下ろし時の安全確保や労力確保などが深刻な問題となっています。

(株)アオヤギ[本社:山形県東村山郡]が開発した屋根用発電システムは、太陽電池モジュールと電熱線を使った融雪ヒーターを組み合わせたもので、1枚で発電と融雪の機能を発揮します。(2003年夏に発売)

モジュールは三洋電機製、横131㎝×縦89㎝、出力200W
モジュールにシリコン・カーボンの遠赤外線を放射するヒーター線ユニットを搭載。
ヒーターの消費電力は100w以下です、モジュールの発電出力200wの2分の1以下です。
この発電出力と融雪時の消費電力との余りが実質的な発電能力となるようです。

融雪の機能は気温-5℃以下又は、降雪時にセンサーにより作動します。
オール電化住宅に設置しても、約10年程でイニシャルコスト回収ができるという試算も出ています。

冬場の雪国での電力需要に応えられる有効なシステムではないでしょうか。
太陽光発電のメリットである、無尽蔵の太陽光エネルギーは活用すれば生活に有効的です。
デメリットとしてよく指摘される蓄電の課題面では、発電時にすぐ融雪で活用できる事でクリアしているといえるでしょう。

また余計な機器も不必要で、本体の設置スペースは最低限に押さえられることも魅力かもしれません。