木になる果実の糖度を非破壊測定[アステム]

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*** 食総研の技術指導受けて ***
アステムが開発した非破壊果実糖度計「アマイカ」はレーザーダイオード(LD)を用いた近赤外線分光法を使い、先端部を果実に軽く押し当てるだけで、果実を傷つけることなく、木になったまま測定できるものです。

リンゴやトマトなどの生産農家が待ちに待った商品ともいえます。
従来は収穫した果実を選果場の大型システムで計測しますが、食べ頃かどうかの判断は経験や勘に頼っていました。
これに対してアマイカは希望する糖度の果実だけを選別でき、出荷にはまだ早いものをもぎ取る無駄がなくなるのです。
90年代後半に開発に着手しましたが、当初の2年間は失敗の連続だったそうです。
「じゃじゃ馬のようなLDを分光の光源として使うのは至難の業」(鈴木光社長)と考えていた折りに、特許庁のデータベースでレーザーを効率的に用いる手法としての「拡散反射測定法」に出会いました。
特許を持つ農水省食品総合研究所(現在は独立行政法人食品総合研究所)の河野澄夫博士に直接メールを送ったのがきっかけで「半導体レーザーを果実糖度計に使うとは面白い」と激励され、技術指導を受けるようになったといいます。

*** 産学連携も重視 ***
その後99年度から農水省の補助金事業に指定されるなど開発は順調に進み、2001年秋・02年春と川崎市や神奈川県主催の創業オーディションに相次いで入賞しました。
製品化にあたっては川崎市の助成制度を活用し、多摩美術大学の教授や学生と協力して外形デザインやロゴを決めました。
これまでの技術を応用して次に取り組んでいるのは、指先に針を刺すことなく血糖値が測れる血中糖度計です。
市の産学連携助成制度によって慶応大学理工学部との共同開発を進めているのです。