ソリッドCADデータの特長

「ソリッドCADデータ」とは、3D CAD(Computer-Aided Design)ソフトウェアで使用される実体(ソリッド)モデルのことを言います。 ソリッドモデリングは、物理的な実体を持つ3Dオブジェクトをデジタル空間内で表現します以下に、ソリッド CAD データの主な特長を挙げます:

  1. 完全性: ソリッドモデルは物体の内部と外部の両方を表現します。これにより、現物の製品のように扱うことができ、内部の空間や物体の断面を簡単に確認できます。
  2. 精度: ソリッドモデリングは高い精度で設計できるため、複雑な形状や部品の組み合わせも正確に再現できます。
  3. 変更の追跡: 多くのCADソフトウェアにはヒストリー機能があり、ソリッドモデルの変更履歴を追跡して、以前の状態に戻したり、特定の変更を編集したりすることができます。
  4. 干渉確認: 物の内部と外部が完全にモデリングされているため、異なる部品や複雑な干渉や衝突を確認することが起こりやすくなります。
  5. 有限要素解析 (FEA) : ソリッドモデルは、有限要素解析などのシミュレーションツールとの連携が可能で、製品の強度や性能を事前に評価することができます。
  6. 製造への対応: ソリッドモデルからは、CAM(Computer-Aided Manufacturing)ソフトウェアを使用して、CNCプログラムなどの製造データを直接生成することが可能です。
  7. 3Dプリント: 実体モデルを持つソリッドCADデータは、3Dプリンティングに向いており、物理プロトタイプや部品を直接製造する際の入力的なデータとして使用できます。

これらの利点により、ソリッドCADデータは製品の設計、解析、製造の各段階での作業を効率的に行うための強力なツールとなっています。

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