3次元計測 応用例

3次元計測(3D計測)は、物体や空間の形状や寸法を3次元で正確に取得する技術で、さまざまな分野で応用されています。以下に代表的な応用例を紹介します。


■ 3次元計測の主な応用例

1. 製造・工業分野

  • 品質管理・検査
     → 部品や製品の形状精度、寸法検査、変形の有無などを非接触で高精度に検査。

  • リバースエンジニアリング
     → 実物の形状を3Dスキャンし、CADデータ化して設計に活用。

  • 組立シミュレーション
     → 工場内設備や部品の設計前に3Dモデルを用いて干渉チェック。


2. 医療分野

  • 手術支援
     → CTやMRIから取得した3Dデータで患部の可視化・手術計画に利用。

  • 義肢・補装具の設計
     → 個人に合わせたフィッティングを3Dスキャンで実現。

  • 歯科
     → 口腔内スキャンで歯型を3D取得し、インプラントや矯正装置を作製。


3. 建築・土木

  • BIM(Building Information Modeling)との連携
     → 建物や構造物を3Dスキャンして現況把握、設計データと比較。

  • 構造物の老朽化調査
     → 橋梁・トンネルなどの劣化やひび割れの位置を高精度で記録。

  • 造成地・工事進捗の記録
     → ドローンや地上型LiDARで地形や構造物の3Dデータ取得。


4. 文化財・アート

  • 文化財のデジタルアーカイブ
     → 貴重な遺物や彫刻などを3Dで記録し、保存・複製・研究に活用。

  • 復元・保存
     → 欠損した部分を3Dデータで補完し、レプリカ製作も可能。


5. エンターテインメント・メディア

  • ゲーム・映画制作
     → キャラクターや背景の3DスキャンでリアルなCG制作。

  • VR/ARコンテンツの作成
     → 実空間を3D計測し、仮想空間に再現。

  • モーションキャプチャとの連携
     → 人物の動きと形状を組み合わせてデジタルキャラクターに適用。


6. 自動運転・ロボティクス

  • 周囲環境のマッピング(SLAM)
     → LiDARやステレオカメラを使い、車両の自己位置推定と地図生成。

  • 障害物検出・回避
     → 3D情報により、障害物までの距離をリアルタイム把握。

 

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