マッチの原料と製造とは

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最近マッチの使用頻度は減ってはいます、我々はお墓参りの際くらいしか使わないような気がします。

一般に見られるマッチは「箱」「軸」に分けられます。
「箱」—側面に薬剤が塗布されている
「軸」—木の軸の先端には薬剤が塗布されている

「箱」の側面には赤リンと硫化アンチモンという薬剤を接着剤で塗布してあります。
赤リンは発火剤の役割をしています、硫化アンチモンは赤リンの発火作用を抑える役割をしています。

一方、「軸」の先には薬剤が塗布してあります。(硫黄・膠(にかわ)・ガラス(粉末)・塩素酸カリウムが使用されています。)
ガラス(粉末)は燃焼速度を調整するために使用しています、一気に「ボッ!」といかないようになっています。
塩素酸カリウムは硫黄との接触でも爆発を引き起こすほど摩擦や衝撃に注意が必要な薬剤です。

マッチの軸にはアスペンという種類の木材が使用されています。
※アスペンは「カナダ産の針葉樹(ポプラの一種)」で軽くて安い、日本 では紙パルプの材   料にもなっています。
※軸と先端の薬剤の間にパラフィンをしみこませた部分があるものが多い。
※パラフィンは「石蝋」といわれるロウの一種で薬剤の発火が軸に燃え移りやすくするため  に塗布されています。

現在のマッチは「安全マッチ」といわれています、これは側面の薬剤と軸の薬剤とが接触しなければ発火しない構造になっているためで、

「自然発火」しないからだと言われています。
接触による赤リンからの発火をきっかけに硫黄が激しく反応して、発火を起こすのが原理とされています。

以前は「黄燐を使用したマッチ」がありました、何と接触しても発火するので重宝していたそうですが、どこに接触しても発火する「自然

発火」の危険性と黄燐の中毒による健康被害となり問題視されてしまい姿を消してしまいました。
(古い映画ではジーンズでマッチを擦って煙草に火を点けていたシーンが思い出されます。)

最近は子供の火遊びなどによる危険防止にライターの着火ボタンが押しづらくなった製品に切り変わっています。
しかし、お年寄りの方や体の不自由な方には大変不評なようです。
こういった面から「マッチ」の需要が復活してきているのではないでしょうか。