スプレー缶の仕組みを知ればキッチリ使いきれる?

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スプレー缶に入った商品(製品)はたくさんありますよね、家庭内・職場などで必ず目にするものの一つでしょう。
シーズンになると購入してしまう「殺虫剤」ですが、使い切れなくて何本もストックされていませんか?

使いかけなのに購入してしまうのは人間の側のミスですが、よくやりがちなことです。
でも「スプレー缶」って上手に全部使い切る方法はあるのでしょうか?

*** スプレー缶の仕組みを知ってみましょう…
スプレー缶は「本体・上部・底部」とパーツごとに成形するタイプと、アルミなどを一体成形して作られるタイプとがあります。

・容量の多いものはパーツごとに作られるものが多く、材料にはスチールが用いられ「高い耐久(圧)性」が特徴です。
 製造コストも抑えられ大量生産ができます

・整髪料や消臭剤などは「継ぎ目のない本体」が多くとても”オシャレ”です。
 一体成形の缶はアルミなどの素材で薄く仕上げられるため、軽量でデザイン加工もしやすいのがメリットです。

・内容物がゲル状のもの、金属の容器への充填が困難なものにも対応できる特殊な容器
 220mlまでの容器であればガス噴射式の使用が可能な「プラスチック容器」も活用されています

内容物によりタイプもいろいろとあります。
・内容液を噴出する(潤滑剤や整髪料など)
・内容物と粉体を噴出する(制汗剤やヘアフォーム[泡状]など)
・粘度のあるモノや「毛染め薬」のような複数材料を混合しながら噴出するもの

*** スプレーの噴射の仕組み…
スプレー缶には「内容物(整髪料や殺虫剤などの主成分)」と「噴射させるためのガス」が入っています。
液化・内容物と混合されていたガスは、気体(蒸発・揮発)になって缶の内圧を高くします。
また、内容物の性質によっては「圧縮ガスを封入」したものもあります。

噴射ボタンを押すことで内部のノズルを通ってきた内容液と揮発した噴射剤(ガス)との混合されたものが噴出されます。
その噴出口の構造により「霧状」「液状」「泡状」などといった使用目的による使い分けもできます。

*** 使用されるガス…
内容物と混合される「液化ガス」と内容物とは別に充填する「圧縮ガス」とがあります。

これらのガスでは、
液化ガス:液化石油ガス(LPG)が多いのですが「HFO-1234ze」という噴射剤も近年では注目を集めています。
       これは環境破壊に繋がる成分や毒性が非常に低く「不燃性」として使用できます。
圧縮ガス:炭酸ガス・窒素ガスが多く使用されています
     温度の変化によるガスの内圧変化も少なく安定して使用できるのが特徴です

*** 廃棄にも気をつけましょう…
廃棄の仕方も自治体によって違うこともありますのでその点はしっかりと把握しましょう。

先述した「上手な使い方」ですが、複数購入してもその全部を使い切ることはなかなかできないものです。
もしも、余ってしまったスプレー剤は要らなくなった新聞紙、タオルやシャツなどで噴射口周りをガードしましょう。
また火気は厳禁です、当たり前のことですが危険な作業ですので侮らないようにしましょう。
廃棄の作業も場所や時間などもわきまえましょう、たくさんある場合は少量づつ片付けましょう。