熟練工と技術

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作業を続ければ当然スキルアップして技量が上がります。
特に手作業でずっとやって来られた職人さんにはかないません。

機械で数値入力すれば出来上がってしまう現在では、あまり活躍の場が無いように思えますが、イザという時には頼りになります。

家のちょっとした修繕の際にも、こちらが指差した場所を見ただけで作業場へ戻って行ってしまいました。
昼食をすませた頃に軽トラでやってきたかと思ったら、梯子を掛けて屋根で20分位作業したと思ったら出来上がっていました。
寸法もピッタリで一度屋根に上ったら、一度も降りずに作業を完了させてしまう技はさすがです。

木工作業では材料である木材自体の性質上若干の伸縮があるので、素人では寸法の出し方も失敗しがちです。
見ただけでキチッと測定したようにサイズが出るのは職人芸です。

また機械加工の現場でも熟練の技はあります、研磨加工の技術ではミクロのレベルの修正を手触りだけで行っています。
機械を使用しての検査ではフラットな平面という平均的な結果が出ていても、職人さんの修正でさらにレベルが上がります。
設計上ではピッタリはまる部品も形にしたら使えない場合があります、そういう際には熟練の技での修正が必要になります。
同じ道具・工具を使用しても同じモノが出来ないのは、作業者の熟練度にも依るところが大きい証拠でしょう。