「静電気」の影響とカンタンな対策

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静電気は実に厄介な存在です、季節によっては空気の乾燥によって「パチパチッ」ときます。
どなたも静電気のショックはいい気持ちはしないはずですよね

*** 場所を選ばす…
静電気は発生する場所を選びませんよね。(環境によりますが…)
特にイヤな思いをするのは “ビニールの袋を開けるとき” “自動車のドアの開閉時” などです。
「痛い」というのもイヤですが「袋を開けられない」「袖に引っ付いてしまう」などうっとおしいこともあります。

子供の頃は下敷きを擦って紙の目を逆立てて喜んでいたものですが、ある程度の年齢になると皮膚がカサカサになって静電気がおきやすいともいわれています。
冬などの空気の乾燥でいている頃に多く見られますが、これは家庭でも職場でもクルマでも暖房が使用されるとその空間の「湿度」が低くなりますのでこういった環境では「静電気」の存在を強く感じられます。
オフィスや工場などではエアコンやさまざまな素材などが集まっていたりと「静電気の発生する」環境(条件)が整っています。
こういったシビアな環境こそ静電気の発生やその影響も多くなりますので、アースバンドや除去シート(フィルム)などの利用でしっかりと対策も講じなければなりませんね。

静電気とは…
物質というモノには「原子核=プラス」「電子=マイナス」といった電気(電荷)がもともと存在します。
このバランスが崩れると静電気の発生へと繋がります。

身近な行動でいえば化学繊維などでできた衣服で歩き回ったりすれば当然こすれて静電気も発生しやすくなります。
こういった摩擦などによってプラス・マイナスの電気が帯電されていきます、要はその帯電された電子のバランスになります。

この発生のタイミング(きっかけ)も…
・モノとモノが擦れる
・モノが剥がれる
・モノがぶつかる、壊れるなどの衝撃を受ける
・モノ同士は接触していなくても接近することで誘引してしまう、などがあります。

*** 静電気はイヤな存在でしょうか…
静電気は作業現場では「嫌がられる存在」です、電気・電子部品を使用した製造・組み立て現場や燃料精製現場・食品加工現場でも静電気による影響を受けないよう配慮がされています。

セルフスタンドも多くなりましたが最初の頃は「静電気で発火しないか」すごく心配でした。
手順で必ず「静電気除去シート」への接触を促していますので忘れることはありませんが慣れるまでは心配です。
確かに粉体製造(小麦粉、カーボンブラック)などは密度によっては静電気をきっかけに爆発事故にも発展することもあります。

— だからといって敬遠していないで利用することはできないのでしょうか? —
半導体の製造現場でもガラス板のようなものをつかむ(つまむ)とその痕跡が付いてしまいます、そういった場面ではセラミクス板と静電気を

利用した吸着によって「ゆがみや痕跡」を残さず持ち上げ移動させることができます。
液晶パネルなどの製造や組み付けなどでもこういった方法で行う事もあります。

トナー式(粉体のインク)の印刷では静電気の力でインクの粒子を吸着させます。
紙媒体への静電気による吸着で印刷ができるものです。

自分の指先などで感じるとイヤなものですが、私たちの周囲にも帯電している状態なのが “ピッ” と放電されることで「ビリッ」と感じるのですから「何かに触ったときに静電気が起きた」ということではなく、「帯電していた静電気が放電された」というべきでしょうね。

ところで、頻繁に「パチッ!!」と感じやすい方は「ドアノブ」「衣服」「金属部分」に触れる際にあらかじめ “家・クルマの鍵” を握っておきましょう、つまり「手(指先)」で触れる前に握っている金属の鍵で「ビリッ」と放電してしまえばあの痛い思いは軽減できるのです。
※ ドアなら周囲の壁、クルマなら車体のどこかに接触しながら触っても軽減できるそうですが…

クルマのドアを開ける際によく「ビリッ」ときましたが最近では「キーをキーホールに接触させて」から開けます。
これだけでも感じる頻度は格段に減りました、ぜひお試しください。