少しでも知っておきたい「バイオマス燃料」について

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エネルギー資源は海外から、そして備蓄…  たとえ0.数%でも自国で賄いたいですよね
原発の問題、地球温暖化の問題、環境への問題など資源を取り巻く問題は難しいものです。

なくてはならない燃料やモノの原材料は無尽蔵ではありませんよね。
最近は「シェールガス」「メタンハイドレート」「バイオマス」などこれまでにないエネルギーへの期待も大きくなっています。

*** 新しい資源として…
「シェールガス」・・・これまでの天然ガス採掘層よりも深く硬い層での採取をします。
採掘する層は「細かい粒子の層」で地下3000mと深く、高圧力がかかるため掘削には大変な技術が必要です。
これまでの「ガス田」とは違う場所での採取がきたいできます(中国・アメリカなど)

「メタンハイドレート」・・・永久凍土より深い層や日本近海の深海(水深500m~)にある「低温・高圧」という環境で見つかった資源です。
メタンガスの分子を水の分子が取り込んだ形で構成された「氷のかたまり」のようなもので燃焼すると灰ではなく「水」が残るだけというものです
海底(地層)から漏れ出る「メタン」は「同量のCO2」の約20倍もの温暖化への悪影響があるといわれています。
メタンのまま放出させるのではなく燃焼させてCO2として排出したほうが温暖化抑制にもつながるともいわれています。

「バイオマス」・・・生物資源(生物による有機性資源)の再利用やこれまで未使用であった部位の利用、栽培によってCO2排出量を抑えようとするもの
生ごみや木くず、生活排水などの汚泥による「廃棄物バイオマス」
稲わら、もみ殻、風水害で被害を受けた木材などこれまで使用されずにいた「未利用バイオマス」
とうもろこし、サトウキビ、竹材を原料とした燃料精製など「資源作物利用バイオマス」
※ 林野庁報告によれば木材からでは「未利用の間伐材(成長、形状の不具合など)」「製材段階での残材」「建設・建築段階での残材」などが “未利用バイオマス” として使用可能であるとされています

*** 「バイオマス資源」は身近でもできる…
今の世の中では私たちの生活で利用しているモノ(たべもの、日用品、衣料・建築材料など)はリサイクルされています。
その中でも有機物を使用したものといえば、生ごみを肥料として「家庭菜園」などに使用することがあります。
また「鶏ふん」「牛ふん」も農作物を栽培されている方には肥料として活用されています。
要らなくなった「稲わら」は「草履」「農作物保護(根元に敷く、作物を囲う)」としても使用されています。

“エコな生活” というほどではありませんが、むかしからこういった活用は暮らしの中で行われてきましたよね。
また、ディスポーザー、コンポーザーによる家庭での「生ごみ処理」は一番身近なものではないでしょうか。

*** バイオマス燃料の実力は…
自動車メーカーとの協力による「バイオエタノール」での走行実証などがニュースでも取り上げられています。
とうもろこしやサトウキビから抽出した「糖分」「でんぷん」「セルロース」などでエチルアルコールを精製して燃料としています。
アメリカやブラジルでは実際に運用されているようです。

また、有機物(主に植物)を高温・高圧でしばらくおくことで炭化(石炭化)する。
これを「バイオコークス」といいます、これは長時間、約1000℃ほどで燃焼をする燃料となります。
原料全体の約5分の1ほどまで小さくできることも特徴のひとつです。

次世代エネルギーの恩恵を全ユーザーにまで広く行き渡るには、多くの時間や整えなければならない環境もあるでしょう。
資源の節約だけでなく、インフラ整備・新しいエネルギーの製造(?)と供給事業の構築へと繋がればエネルギー産業自体やそれらを取り巻く他の事業にも幅の広い発展が期待できます。